会社案内

トップメッセージ

当社は、調剤から施設・在宅までの医療・服薬プロセスをデジタルでつなぎ、正確で安全な薬剤提供と服薬確認を支える製品DXを推進していきます。
当社の存在理念である『健やかさの追求と未来の創造』のもと、医療プロセスの効率化と生活者(患者様)の安全を守ることが私たちの最大の使命です。
タカゾノは1963年の創業以来、医薬品分包機をはじめとする医療・調剤部門向け省力化・自動化機器のリーディングカンパニーとして、長年にわたり日本の調剤インフラを支え、高い信頼を築いてきました。しかし、医療現場がかつてない変革期を迎える中、我々は現状維持に甘んじることはありません。
これまで培ってきた精密なハードウェア技術に、AIや将来のクラウド対応を見据えた最先端のデジタル技術とデータを最大限に融合させることで、生活者のQOL(Quality of Life)向上に貢献し、真に社会に役立つ「次世代調剤ITソリューション提供企業」へと力強く進化を遂げてまいります。

株式会社タカゾノ 代表取締役社長 佐藤 要

1. 当社やお客様を取り巻く外部環境について(機会とリスク)

【機会:医療DXの加速と服薬プロセス全体のトランスフォーメーション】

日本社会における少子高齢化、生産年齢人口の減少、医療従事者の働き方改革の進展に伴い、医療現場では深刻な人手不足と効率化への要求が加速しています。政府が主導する医療DXの進展に合わせ、薬剤師の役割が「対物業務」から「対人業務」へとシフトする中、調剤薬局内にとどまらず、施設や在宅医療へいたる「服薬プロセス全体」をデジタルでつなぐニーズが急速に高まっています。当社の強みであるハードウェア技術とデジタル連携技術を融合し、一連のプロセスをシームレスに変革することは、市場における絶対的な優位性を確立する極めて大きな機会です。

【リスク:デジタル対応の遅れと高度IT人材の不足】

医療現場における「ミスゼロ(安全性)」の要求が厳格化する一方で、既存システムのレガシー化や、複雑化するIT・デジタル技術への対応の遅れは、中長期的な市場競争力の低下を招く経営リスクです。特に、将来的なクラウド対応ビジネスやマルチデバイス運用の展開を牽引する高度デジタル人材の不足、および24時間365日の安定稼働を担保するサポート体制の構築遅れは重大な課題です。当社は「DX推進室」を通じてこれらのリスクを早期に抽出し、ギャップ分析と対策を徹底しています。



2. DX推進方針(経営ビジョンと変革の方向性)

【長期経営構想スローガン】

「New value for all ~まだ見ぬ価値を創造する~」DXを推進していきます。
創業70周年へ向けたこのスローガンにおける「all」には、患者様、お客様、取引先様、従業員、そして社会や国にいたるあらゆるステークホルダーに対する、タカゾノの揺るぎない変革へのコミットメントが込められています

【調剤から服薬にいたる一連のプロセスのトランスフォーメーション】

当社が目指すデジタルトランスフォーメーションは、単なる「調剤薬局内の業務効率化」に留まりません。患者様(服薬者)を含む顧客の「調剤から施設・在宅にいたる一連の医療・服薬プロセス」を重点領域としてデジタルでつなぎ、服薬の実行および安全管理までを包括したバリューチェーン全体のトランスフォーメーションを強力に推進します。「ITに任せられる業務はITに任せて生産性を最大化し、人間はより付加価値の高い臨床業務やケアに注力する」環境を提供します。



3. デジタル技術とデータを活用するDX戦略

【製品・サービスの変革(お客様向けDXの推進)】

正確で安全な薬剤提供と服薬確認をデジタル技術で支え、医療安全と業務効率化を両立する次世代ソリューションを展開します。

・AI画像解析による安全管理と予防保全の高度化:当社の主力製品である自動分割分包機・全自動錠剤包装機を中心に、最先端のデジタル技術の組み込みを進めています。全自動錠剤包装機に搭載したAI画像認識システム「Pre-VIEW」等においては、1錠単位での高精度な薬剤識別(色・形状・刻印文字)を可能にし、調剤過誤を未然に防止します。さらに、機器の稼働や運用から得られるデータを高度に分析(AI分析を含む)することで、エラーの自動検知やシステムの「予防保全(トラブルの未然防止)」・運用改善へとつなげ、継続的な付加価値を提供します。

・将来的なクラウド化とマルチデバイス運用の基盤整備:調剤監査システム等にクラウド技術を最大限に活用し、遠隔監視や迅速なソフトウェアアップデートを実施します。また、顧客の重大な課題である「端末更新や機器増設時」におけるマスタ・設定資産のシームレスな継承を容易にする仕組みを構築。マルチOSやWebアプリケーション対応による「マルチデバイスでの柔軟な運用基盤」を全体で整備し、医療機関や薬局の多様な運用形態に即応します。

・病院調剤部門のクラウド化および最新医療標準規格への対応:厚生労働省が進めている医療DXの「部門システムクラウド化」という国の方針に迅速に対応するため、病院の調剤(薬剤)部門システムのクラウド化に向けた具体的な検討を開始しています。あわせて、医療情報連携体制の整備に不可欠な「標準コード」の採用、および次世代医療情報交換の国際標準規格である「HL7 FHIR」へ弊社システムが円滑に対応するための仕様検討や先端的な技術調査を強力に進めています。これにより、電子カルテ、電子薬歴、オンライン服薬指導などの外部システムとのデータ連携の相互運用性を飛躍的に高めます。

【業務プロセス・組織の変革(社内向けDXの推進)】

プロセス全体のトランスフォーメーションに伴い、開発、製造、販売、CS、サポート保守にいたる全部門の役割と業務フローを最適化します。将来のクラウドソリューション展開を想定し、デジタル技術を前提とした商談・納品・保守の新しい業務フローをリファレンスモデルとして社内構築。全国の拠点から顧客の声や機器データをリアルタイムに一元管理・分析することで、データ駆動型(データドリブン)の製品改善と、予防保全や運用改善に直結する迅速なカスタマーサポート体制への変革を実行します。



4. DX推進に向けた実務体制と人材育成

【全社横断の実務体制とCCoEの機能拡充】

代表取締役社長を実務執行の統括責任者(トップ)とし、全社横断組織である「DX推進室」がコアとなり、管理部門・IT部門・各事業部門 of 責任者と密に連携する実務体制を敷いています。また、情報セキュリティガバナンスを徹底するため「セキュリティ委員会」による厳格な統制と、経営陣が直接コミットする迅速なPDCAサイクルを回しています。
さらに、全社的なクラウド変革を牽引する専門組織「CCoE(クラウド活用推進組織)」の体制強化を推進しています。現在6名で構成されている専門メンバーを、2030年を目標として「10名前後」まで拡充していく長期目標を掲げています。CCoEメンバーを10名前後とすることにより、組織を横断して『多様な専門知識の網羅』と、変化に素早く即応する『フットワークの軽さ(迅速な意思決定スピード)』を最も高い次元で両立できる適正規模の組織を確立し、製品・社内の双方におけるクラウドシフトを強力に執行します。

【DX人材の育成・確保】

全社員のDXリテラシー向上研修を定期実施し、顧客の潜在課題をデジタルで解決できる組織力を養います。IT知識やデータ分析スキル、リーダーシップを兼ね備えた専門人材に加え、各システムのクラウド化・マルチデバイス化を技術面・サポート面で支える専門チームの育成と確保に注力しています。また、社内業務の効率化に向けて、RPAやノーコードツールを使いこなす現場主導のデジタル活用人材の育成もあわせて進行しています。



5. ITシステムの環境整備とサイバーセキュリティ

【ITシステム環境の整備および最新IT投資計画】

部門間で分断されたサイロ化データを統合し、柔軟なデータ利活用とデータ連携が可能な全社データ基盤を構築します。社内業務プロセスの高度化方針に基づき、グループウェアおよび経理システムのクラウド化・SaaSサービスの活用を着実に進めています。
当社は本DX戦略を確実に遂行するため、全社的なIT投資の最適化を図る明確な中期IT投資計画を策定しています。既存の維持保守費用中心のIT投資から脱却し、社内プロセスのデジタル統合、および将来のDX対応ソリューションのインフラ拡張・高付加価値化設備へ最優先で重点配分する方針を決定しています。これにより、設備投資やデジタル投資を支援する国の最新の税制優遇措置(投資促進税制等)の適用を視野に入れ、戦略的なシステム刷新(基幹システムの刷新、AWS構築等)を強力に推進します。

【サイバーセキュリティとリスクガバナンス】

国際的なセキュリティ規格(ISO27001)の認証を取得し、これに準拠した強固な情報セキュリティ方針を策定。暗号化やアクセス制御を徹底し、医療・服薬データを安全に取り扱う環境を保護します。定期的なリスクシナリオの見直しと内部・外部監査により、インシデントの未然防止体制を維持します。



6. DX推進の成果指標(KPI)

戦略の実施効果と計画の進捗を多面的かつ客観的に管理・評価するため、投資額そのものに依存しない「戦略の効果・進捗」に関する成果指標(KPI)を以下の通り設定しています。本指標に基づき、2030年度の目標達成に向けた確実なロードマップを推進します。

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